事業報告


 国土の成因と環境を識別した土壌汚染対策法

  • 人為的汚染土壌と自然由来重金属含有地層を科学的に識別するための試料採取(2009年10月)

  • 自然由来の重金属汚染発生土の措置対策と再利用の提案:2008年6月13日(金)協同組合地盤環境技術研究センター・ 自然由来重金属類評価研究会「自然由来重金属問題セミナー」(仙台:仙台国際センター)

  • 重金属基準不適合土壌の原因識別の重要性と対策例:(2008年5月30日(金)応用地質学会シンポジウム「自然由来の環境問題」(東京:日本大学文理学部)

 

 自然起源の重金属汚染土壌の効率的対策技術とリユース方法に大きな関心!

 2007年2月16日 北海道環境保全技術協会のセミナーにて、自然由来重金属汚染土壌の効率的な措置対策とリユースの事例について講演。参加者は北海道開発局・北海道庁など官公庁の担当者およびゼネコン・コンサル等の技術者など100余名。

 

 講演と発表資料

2006年10月11日 重金属汚染土壌対策「不溶化工法の現状と展望」(環境新聞10月11日)
2006年06月 「重金属汚染土壌の対策工法の現状と問題点」地質と調査6月号(土木春秋社)
2006年05月25日 NPO法人日本地質汚染審査機構主催技術研修会(潮来)にて「重金属汚染の調査・対策における簡易分析の有効性と限界性」
2005年11月29日 「循環型社会における土壌汚染対策と土のリサイクル」(浦和),公共建設工事に係わる担当者50名
2005年09月19日 八ッ場ダムを考える会主催地下水学習会「安全で安心な地下水こそ生活用水源に!-前橋・高崎の地下水-」(前橋),一般市民・コンサルタント技術者・官公庁水道担当者など50名 [資料(pdf)]
2005年03月03日 北海道環境保全技術協会主催「第1回環境保全技術セミナー」(札幌)にて「土壌汚染をめぐる情勢と対策工法の選定要件」ほか,官公庁および関係企業担当者100名
2005年02月26日 NPO法人日本地質汚染審査機構主催「地質汚染リスクと不動産セミナー-評価と購入の注意点-」(東京)にて「要注意土地の見分け方と地質汚染の調査・対策費用」,不動産鑑定士・弁護士・銀行融資担当者など50名
2005年01月20日 社団法人日本建設機械化協会中部支部主催「土のリサイクルセミナー」(名古屋)にて「汚染土壌のオンサイトリサイクル処理工法」,官公庁および関係企業担当者200名
2004年12月12日 玉村町主催「玉村町の地下水保全学習会」(群馬県玉村町)にて「豊かな地下水を大切に使い続けるために」,町長・議員・役場職員・町民ほか60名

 

 2005年8月刊「土壌汚染リスクと不動産評価の実務」-不動産取引関係者待望の書 

不動産鑑定に際して、土壌汚染の有無や規模を見逃したり過小評価したりすれば、不動産売買の当事者に大きな損失を与えることになります。このたび、土壌汚染と不動産の調査研究に長年実績をもった実務者による、不動産鑑定士や融資・審査担当者のみならず不動産売買の市民に向けた、「土壌汚染リスクと不動産評価の実務」に関する待望の書が発刊されます。
専門としている地質環境学の立場から第2章「土壌汚染メカニズムと診断・浄化費用」を執筆、深刻化と広域化する地下の汚染による私たち庶民の財産損失や健康被害に警鐘を鳴らすと共に、環境行政の在り方にも一石を投じたものです。

執筆者:
  • 川口有一郎(早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授)
  • 和田 信彦(和田技術士事務所所長・技術士・地質汚染診断士)
  • 廣田 祐二(財団法人日本不動産研究所環境プロジェクト室主席研究員)
  • 大岡 健三(AIU保険会社スペシャリティーライン保険業務部部長)
  • 本間  勝(明海大学不動産学部講師)
発刊所:
  • 株式会社プログレス(東京)

 

 地下水を保全利用する意義と使命-高崎の地下水について講演(2004年1月)


「高崎の水を考える会」に委託され、高崎市水道局が管理する地下水を上水道水源としている中島、宿横手、浜川浄水場の10年近い水位・取水量・水質データの解析結果について講演をおこなった。また、経年的に降水量が確実に現象している現状で地下水を保全利用し続けることの意義と使命について指摘した。
解析の結果、下記のような結論を得た。
(1) 地下水位は経年的に低下しているとは認められず、いずれの浄水場も地下水量(取水可能量)そのものが減少しているとは認められない。
(2) 地下水質は、有機物等(過マンガン酸カリウム消費量)が微増傾向にあるが、水質基準の“健康に関連する項目”において水質が悪化しているとは認められない。


 第13回環境地質シンポジウムで多数の研究成果を講演(2003年12月)

  • 重金属汚染土壌の対策工法の現状と問題点:和田 信彦
    Summery about Treatment Methods for the Polluted Soil by Heavy Metals
    Nobuhiko WADA
  • シーリングソイル工法と洗浄工法の併用による重金属汚染土壌の高度浄化技術:武島俊達・岡見智章・高田史朗・森本一生・和田信彦
    The Advanced Treatment used both methods for the Polluted Soil by Heavy Metals
    Toshikatsu Takeshima, Tomoaki OKAMI, Shiro TAKADA, Kazuo MORIMOTO and Nobuhiko WADA
  • 重金属汚染農用地の改良試験-改良施工と稲作管理:松澤市太郎・和田信彦・亀和田俊一・和田信一郎・小田原孝治
    The Experimental Improvement of the Polluted Paddy Field by a Heavy Metal- Process and Production Managements of Rice
    Ichitaro MATSUZAWA, Nobuhiko WADA, Shunichi KAMEWADA, Shinichiro WADA and Khoji ODAWARA
  • 重金属汚染農用地の改良試験-産米中のCd濃度と試験意義:和田信彦・松澤市太郎・亀和田俊一・和田信一郎・小田原孝治
    The Experimental Improvement of the Polluted Paddy Field by a Heavy Metal- Cadmium Content of the Brown Rice and its Significance
    Ichitaro MATSUZAWA, Nobuhiko WADA, Shunichi KAMEWADA, Shinichiro WADA and Khoji ODAWARA
植物体中のCd含有量(未改良区と改良区の植物体中のCd含有量には有意な差が認められた)
  • ほか3篇(共同講演)


 建設工事の重金属汚染発生土の改良監理(2003年11月)

公共建設工事にともなう自然的原因の重金属汚染発生土の改良工事について、主任技術者として施工および品質にかかわる総合技術監理を担当し5,000m3の掘削ズリの改良をおこなった。

 

 「土壌汚染対策技術」の執筆・出版(2003年10月)

土壌汚染対策法が施行されてから半年、土壌汚染の調査や対策に係わる環境行政やビジネスがますます騒然としてます。
専門的な知識やトレーニングのない技術者による杜撰な調査や十分な実績のないにわか対策技術が横行する中で、まともな知識と技術を普及する一助として「土壌汚染対策技術-実務者が書いた土壌汚染対策法と実用技術から最新技術まで」(日科技連出版社、B5版、367p、5,250円)がこのたび出版されました。
一部の執筆を担当しており、内容(目次)は、http://www.juse-p.co.jp/をご覧下さい。


 「地質汚染と不動産評価」の講演(2002年10月)


2002年10月、東京不動産鑑定士会にて標記題名で講演。不動産の鑑定要素として無視できない土地の汚染について、地質汚染の調査・浄化に長年かかわった経験にもとづき、危ない土地の見分け方、現状と実態、調査浄化技術に潜むリスクの存在、不動産評価における汚染要素による原価率などについて、具体例を示しながら講演と討議。鑑定士会の会報1月号に再録出版予定(※原著文を入手したい希望者にはメールにてお送りします)。


 砒素汚染土の試験改良(2002年9月)

天然鉱物資源(改良材)の均等散布

南東北圏の公共事業、道路建設にともなう砒素汚染土のシーリングソイル工法による試験改良施工の主任技術者を担当。セメント固化法で改良(不溶化)が上手くいかなかったため、慎重な工法比較設計によりシーリングソイル工法を採用。


 カドミウム汚染米産農用地の試験改良(2002年6月

トラクターによる天然鉱物資源(改良材)の混合

シーリングソイル工法によるカドミウム汚染米産農用地の試験改良。試験田を5ブロックに区分し、天然資源改良材の混合率を変化させ稲の生育試験。

 

 揮発性有機塩素化合物(VOC)汚染サイトの汚染機構解明調査(2002年2月)

表層ガス調査による発生源の絞り込み

N市の継続事業。工場内における表層ガス調査、ボ-リング調査、地下水観測井掘削、連続水位観測などにより、発生源を含む周辺地域の汚染機構をほぼ解明。
引き続き平成15年度の広域調査及び対策工事にかかわっている。

 

 各地で重金属汚染土の改良浄化管理(2001年10月~2002年4月)

天然鉱物資源(改良材)の均等散布(A市)

大都市圏の工場跡地において深刻化している重金属汚染土の改良施工例。天然鉱物資源による結晶化安定工法(シーリングソイル工法)で重金属を不溶化することで、環境基準値以下に改良し再び溶出しないように処理する。天然鉱物資源を利用する低~無負荷型の環境修復技術として注目され、全国各地で施工実績を重ねている。

 

 砒素汚染土の改良浄化施工に関する研究発表(2001年12月)

第11回環境地質シンポジウム(日本地質学会環境地質委員会主催:早稲田大学)にて、下記の講演をおこなう。

砒素汚染土の改良施工例―方法と手順―:和田信彦・武島俊達
砒素汚染土の改良施工例―簡易分析法による品質管理―:武島俊達・和田信彦
※数10回おこなった改良単位(ロット)ごとに改良前後の試料を採取して、簡易分析法により現場で改良品質のおよその評価をおこない、さらに同試料を公定分析法によるクロスチェックで品質の厳密化を図った。改良土の砒素溶出値は簡易分析法でも公定分析法でも全て環境基準値未満で、シーリングソイル工法による砒素汚染土の改良結果は極めて良好である(下図)。


 砒素汚染土改良作業の技術管理(I市, 2001年5月~2002年3月)